女性の平均年収は男性のそれに比べればかなり低い水準になっており、これにはいくつかの理由があるといわれている。
まず、日本ではまだまだ男女平等が果たされていない。そのため、男性社員しか管理職に就けないという昔ながらの会社がいくつも存在しているのだ。そうした会社では、女性には簡単な雑用ばかりをやらせる。出世をすればするほど年収が上がっていくのが普通なので、いつまでも雑用しか任せてもらえず出世ができないと、自動的に低年収に喘ぐこととなるわけである。
さらに、女性の場合は家庭と仕事の両立を果たさなければならないことも多い。結婚をして子供を生むタイミングで、どうしても一度職場を離れなければならなくなるのだ。現在の日本では一度退職をしてまた再就職をするとなると、キャリアが寸断されてしまう。その結果、収入が伸び悩んでしまうことも多くなるのだ。また、そもそも最初から結婚や出産を意識して、パートやアルバイトといった働き方を選択する人も目立つ。正社員として男性と同じように上を目指していくことを、最初から放棄している人も多いのである。女性の幸せは家庭や子供にあると考えている人が、先進国の中でも特に多い。
確かにそれも一つの生き方ではあるが、こうした状況を放置しておくことは国家のためにもならない。労働力不足も進むし、女性の力が必要な仕事も数多いからだ。政府はさまざまな制度を考案し、また法整備も進めて、男女が等しく活躍できる世の中を作ろうと努力している。